○ワンオフトップブリッジが出来るまで○
ワンオフでトップブリッジを製作する利点は?
☆カッコ良い、人と違う物が欲しい。
☆フォーク長が足らず車体のディメンションが崩れる。(ウイングタイプで解消)
☆剛性を上げたい。(アルミの材質は2017です、希望により7075、その他の材質でも可能です)
☆オフセット等自分の好みにしたい。(アンダーの製作も必要です)
こんな所じゃないでしょうか?
ぜひあなたも世界で一つのトップブリッジを付けてみませんか?
デザインから材質、厚み、アルマイト色までご自分でチョイス出来ます。
そんじゃあ〜レッツゴウ!
トップブリッジもベース車の採寸から始めます。
今回はウイングタイプなのでその分の厚みも考慮して材料を発注します。
材料が届く間に大まかな形状をCADで描きお客さんにメールで送るようにしています。
今回はノーマルより板厚を5mm厚くして、ウイングのオフセットは10mmです。
これが今回送った物、お客さんから「ブレーキフルードの取り付けステーが無いよ」との事・・アセアセ
画像を送る事でこの様なミスも事前に防げます・・・アセ(^^ゞ
これが母材です。2017材35X160X320mmで約9000円です、高いですね^_^;
材料費も安くないのでオシャカは厳禁です^_^;。
まず始めにマシニングで裏側の肉抜きとワイヤーカットのスタート穴の加工をします。
肉抜きの加工中、白い液体は牛乳でアルミの肌がすべすべに・・・・んなわきゃない(ノ_+_)ノ
本当は水溶性の切削液です。油性の方が削り跡が光るんですが環境の事を考慮して水溶性なのだ。
荒取り終了、次の工程に行きます。
デキ
次に汎用のフライスで荒取り加工をします、加工手順を間違えると後々手間が掛かります。
これはフルバックと言う刃物で一回に削る量(深さ)は知れてますが面積、送りのスピードが
エンドミルより優れて結果早く仕上がります。
今度は平面を仕上げて次にワークを傾けて荒取り、仕上げです。
コメント無し見たまんまです。
とりあえず裏面の完成です。まだ表側が残っています、ここまでで約2時間半。
仕上げはほぼ新品の刃で仕上げます。エンドの跡が鈍く光ります。
表面も完成、やり方は裏面と同じです。
青く残っているのは母材の歪です、どの材料もバッチリ平面が出てるとは限りません。
次はいよいよワイヤーカットで外形を加工していきます。
機械にワークをセット。他の所はマシニングで削り込んでいくと思いますがウチはワイヤーで切っていきます。
マシニングの方は本職でも多々使用するので2台あるワイヤーカットで外形を加工しています。
切り終わりました。ワイヤーの加工時間約10時間!
周長が長いので時間が掛かります。ホントは・・・機械が遅いんです・・(-_-;)
表面が青いのは「青ニス」を塗ってあるからです、水をかけて加工するので
酸化防止の為に塗っています。
これで最終工程です。
治具にセットしてマシニングで外形をエンドミルで仕上げていきます。
治具はフォーク径、フォークピッチ、オフセット、が同じなら使えますがそうでないと
その都度製作します。ちなみに治具代はもらっていませんよ^_^;。
牛乳をかけて(くどいな〜)取り代も少なくサラッと仕上げます。
これでほぼ完成です。後はアルマイト屋さんに持って行きます。ここまでで約16時間
本職の工賃は1H/2500〜3000円です・・・バイク部品製作が本職ならもろ赤字ですね・・・^_^;
でも良いんです、皆さんが喜んで頂ければ(^^)。
アルマイトが出来上がってきました。見てのとおりブラックです。
これで完全に完成です。お値段28000円〜。(*_*)
ちなみにこのトップブリッジは34000円です。(ウイングのオフセット量で前後します)
以上ワンオフトップブリッジが出来るまででした〜。
これからもっと増やしていく予定でいますのでお楽しみに。