○フライホイールのベースプレート製作○

このお客さんは何かのトラブルでフライホイールが割れてしまい
一度溶接して直してみたんですが割れた面の歪が取れず再度加工依頼を受けた物です。

なんでも、古いバイクらしく部品がもう出なくて一か八かでベースプレートを製作して
復活させたいと言う事でした。

下の画像は一度溶接して割れを補修した物です。

      ほぼ半面クラックが入り、しかもウネウネに歪んでいたので
        直るかな?っとあまり自信なさげで溶接。


納品後、やはり歪が問題でピックアップ部分に干渉して火が飛ばない。
と連絡を受け、お話した結果、割れた部分を取り除き新たにそこにプレートを
新設して平らを出してみましょうっと。

                  リベットを外しバラしてみました。


もう、部分が出ないと言う事なので万が一失敗したらもうどうにもならないので
加工は慎重に行いました。

   旋盤加工終了後、この内径にピッタリハマルプレートを作りネジ止めします。


まず、プレートをコンタマシンでラフに切り、真ん中に穴を明けておきます。

ホントはワイヤーカットで全部加工すれば良かったんですが機械が空いてなく手切りです^_^;
真ん中の穴を基準に旋盤で加工して行きます。


とりあえず、第一加工終了。

            この段差が付いている所が本体にハマリます。


続いて表面の加工です。
クランクシャフトの結合部分がハマル様に加工します。

               加工後。 ちなみに材質は2017です。


そしたら今度は現物を合わせて取り付け穴を明けてネジを切っていきます。

           ネジを切って外側の取り付け穴にも座グリを。


プレートを取り付けて完成です。

  ホントは外側は8ヶ所で止めたかったんですが他の4ヶ所は焼きが入っていて
   歯が立ちませんでした。(-_-;)



以上です。
後日、依頼者様からメールが来ました。
内容は・・取り付けて、ちゃんとエンジンも掛かり快調に走っています。
諦めかけていたのに・・感激です。と・・・

今回は部品が出ない物でしたのでいつもより慎重に作業しました。
無事に再生出来て良かったです。

お値段10000円です。

この様に既に部品がない、と困っている方のお力になれる事があるかもしれません。
メールを頂いた時オーナーの思いが伝わりボクも今回は感動しました。


                  BACK